鍼で刺されるのは、誰でもドキッとするものです。採血時の注射・麻酔注射、嫌なものですね。
鍼灸院で使う鍼も痛いのではないか?と質問されることが多いのですが具体的にどれ位の太さなのかを見てみましょう。
鍼治療で使う鍼の太さ
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出張専門林治療院様のサイトで分かりやすく説明をされています。
日本国内では10号針(直径0.34mm)までが主流ですが、中国では直径0.46mm位の針が使われることがあります。
さらに、ヨーロッパの鍼灸施術で使用されている針はさらに直径が太いものが使用されることがあるそうです。
この画像分かりやすいですね。注射針と比べての太さが一目瞭然です。最も敏感な顔は細く、皮膚や筋肉が厚い箇所への鍼は太め。
顔のむくみや腫れを取る美容鍼は極細を使います。刺したまま過ごす皮内鍼は太く短い鍼。腰や肩甲骨のこりは顔より太めを使い強めの刺激を与えます
ちなみに蚊の針は、太さ0.085㎜~0.0080mm位。
そのため、刺す時の痛みはほとんどありませんが、身体の内部では、鍼による刺激をきちんと感じてこわばった筋肉がほぐれ柔らかくなり、血流がよくなります。血流が良くなると体の隅々まで栄養が運ばれ、体内が温まります。
そして、新陳代謝が促進され慢性的な病や肩こり・腰痛など筋肉と血行が悪いことで起こる病や症状が改善されます。
痛くない注射針を岡野雅行氏が開発
鍼灸の鍼と比べて注射針は、薬液を注入する関係でどうしても太くなってしまいます。糖尿病患者をはじめとして毎日のように注射を打つ人にとってはつらいものです。
そこで、テレビや書籍で有名な世界一の町工場、岡野雅行氏が痛くない注射針を開発しています。
痛くない注射針が開発されました。痛いと感じるのは、注射部位から出る発通物質が知覚神経を刺激し、電気信号に変化して脳に達して「痛い」と感じるのです。
針の刺さった部分の細胞が壊れ、壊された細胞からセロトニン・アセチルコリンなどの発通物質が出ます。従って細胞を壊さないように注射すれば、痛みは出ないことになります。痛くない注射針は太さ0.085㎜と従来の針より格段に細く、蚊の針とほぼ同じ太さです。「キチン」というしなやかな物質で出来ており、振動により、細胞を傷つけず押しのけるようにして刺さっていきます。
側面がギザギザで接触面積が小さく、摩擦が少ないのも痛みが無い理由の一つで、蚊をモデルにこうした自然の知恵に注目しました。中でも、岡野さんの名を世界中で不動のものとしたのは、2005年に販売が開始された“痛くない注射針”の開発。実現不可能と言われた、針穴の直径が0.08mmという、蚊の針と同じ太さの注射針の量産プラントを生み出したのだ。
町工場経営・岡野雅行、出典:日経ビジネス
先端恐怖症と鍼治療
恐怖症の一つで、先端恐怖症という症状があります。
尖端恐怖症(先端恐怖症、せんたんきょうふしょう、belonephobia)とは、鋏・針・鉛筆・ナイフ・カッターなど、先端が尖った物が視界に入った時に強い精神的動揺を受ける恐怖症の一種である。wiki
鍼灸師、竹村文近先生の本では、先端恐怖症で先のとがったものを見るのも怖いという人が、鍼灸治療に油汗を流しながら受けているというエピソードがあります。
どんなに鍼の先が怖くても鍼灸治療を健康維持のために受けているそうです。
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