肩甲骨のこり:目次
あの浴場設計技師ルシウスが鍼治療を!?
先日発売になった、ヤマザキマリさんの大人気マンガ「テルマエ・ロマエ」の第5巻に、なんと、主人公のルシウスが鍼治療を受けるというシーンが登場しました。
お風呂マンガとして大人気の「テルマエ・ロマエ」
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アニメ版や映画版も公開されて今や大ブームとなっているお風呂マンガ、「テルマエ・ロマエ」。
古代ローマの浴場設計技師であるルシウスが、現代の日本にタイムスリップするたびに日本の風呂文化に感動し、ローマに帰ってからさまざまなお風呂関係の難問を解決して行く・・・といコメディマンガですが、4巻からこのルシウスがローマに帰れない状態になっておりました。
日本での滞在中に働いている温泉旅館で、1巻で傷めた腰痛がぶり返したところ、鍼灸整体師の鉄蔵によって鍼と整体を施してもらう、というシーンが登場しました。
古代ローマにおけるマッサージ文化
ヤマザキマリさんの本中のコラム「ローマ&風呂、わが愛 vol.18」によると、
もともとこの「マッサージ」という言葉は、ギリシャ語の『捏ねる』、アラビア語の『押す、揉む』にちなんだ言葉なのだそうです。
(中略)古代ローマでは、ギリシャやエジプトのような周辺諸国や属州で発達していたマッサージが積極的に取り込まれ、その施設は主に公衆浴場内において行なわれていました。
(中略)暖かい蒸気やお湯で体をリラックスさせてマッサージ。このへんのパターンは現代日本の温泉地などと全く同じです。
とのことで、遠くはるか昔から、マッサージというものが人々の文化に根づいていたということがうかがえます。
そんな古代ローマ人が鍼を初体験
そして、そのコラム内でヤマザキマリさんは、
鉄蔵は正確にはマッサージ師ではなく、整体と鍼灸のプロフェッショナルとして、ルシウスにそれを経験させます。
この二つの究極の東洋医学施術を私はどうしてもローマ人に体験してもらいたいと思って、整体・鍼灸体験エピソードを考えました。
と書いています。
鍼治療は痛くない
「鍼治療は痛い、怖い」というイメージがどうしても先行してしまい、受けるのを躊躇してしまいがちですが、ルシウスも感動している通り、鍼治療で刺す鍼は全く痛くありません。
こちらのページ「鍼灸の鍼の太さをご存知でしょうか?」でもお話している通り、日本で使われる鍼はとても細いものが使用されています。
また、この場面のなかでは直接鍼を刺していますが、日本では主に鍼管という補助具を用いて刺入する方法が取り入れられており、さらに痛みを感じにくく工夫されています。
(別頁「鍼治療で鍼を打つと痛い?」参照)
ルシウスの腰痛も鍼治療で軽減!
鍼を打ち始めると全身の滞りが解消され、めぐりがよくなってきます。
最初は「鍼を打たれている!」という緊張感も少しある時がありますが、慣れてくるととても心地よく、鍼を打たれている間に寝てしまうという人もいるそうです。
特に、経絡治療で使う置き鍼という、鍼を刺入してしばらく時間を置く治療(ルシウスが受けているのがこの置き鍼と思われます)では、鍼自体の存在感は全く感じないのに、体がポカポカと暖かくなってきて、鍼を取った後にはとても体が軽くなっています。
古代ローマ人であるルシウスも感動してくれた(!)東洋医学の鍼治療。もし体調不良などでお悩みの際には、ぜひ一度鍼治療をお試しになってみてください。