江戸時代に完成した杉山和一氏の管鍼法は痛みを抑える画期的な発明

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鍼は痛いと苦手にしている方。江戸時代の鍼灸師「杉山和一氏」が発明した鍼管を使う方法「管鍼法」のおかげで痛みは少なくて済みます。

慢性的な症状から健康維持まで様々な有効性が実証されていますが、鍼に対して痛い・つらいという印象を持っている方も多いのではないでしょうか。
また、テレビや雑誌で全身に何十本もの鍼を打たれているシーンを見て本能的に痛みや怖さを感じる人もいるはず。

鍼は細いとはいえ、痛そうに感じますからね。ところが、鍼治療時に刺す鍼は、それ程、痛くはありません。特に、身体に何本も鍼を刺された状態でいる場合は、ほとんど痛みを感じないと思います。

鍼が痛くない理由

鍼はとても細く、また、痛みを感じないように工夫してありますので、痛くありません。注射は、刺される瞬間にチクッと痛みが走りますね。
皆さんは注射針の太さはご存知でしょうか。

採血用針:直径0.7mm、輸血用針:直径1.2mm

注射の場合は、液体の注入や血液を針の管を通して吸い上げますので、ある程度の太さが必要です。

液体を針の中に通す注射と違い、鍼治療は、ツボに刺激を与えることが目的です。
そのため、打って刺激を与えらればいいわけですので、鍼を細くすることができます。

0号鍼(最も細い鍼):直径0.14mm、3号鍼(全身用鍼) :直径0.2mm

と注射用に比べてかなり細い鍼を使うことがお分かりいただけると思います。

痛みの神経機構について

疼痛看護学概論によると皮膚には1平方センチメートルあたり100個~200個の痛点があるとのことで、注射針ではどうしても痛みが生じてしまいます。

このように、鍼灸の鍼は非常に細い鍼を利用することと様々な工夫により刺す時はほとんど痛くありません。ただ、治療者の腕に左右されますので、臨床経験豊かな鍼灸師の方が痛くないでしょう。特に日本は、杉山和一氏が作りだした管鍼法により、痛みを軽減して打つことに成功。

具体的な鍼の太さについてはこちら:刺す場所により太さを変えて使います。

杉山和一氏の管鍼法

日本の鍼灸では、刺したときの痛みを軽減するための方法があります。 鍼を細い管(鍼管)に入れて、指先で管の先から出ている鍼の頭を軽く打って刺す方法です。

17世紀の江戸の鍼灸師、杉山和一氏が考案した方法で、鍼管を軽く押すようにしてあてることで、肉が管の中で盛り上がります。その盛り上がったところに打つため痛みをほとんど感じず鍼を打つことができます

なお、中国や韓国では、鍼をそのままじかに打つ(刺す)方法が主流です。

腰鍼の竹村先生によると、鍼の痛みが苦手な患者に、一度、空鍼を打ち(鍼を刺したふり)を行い、鍼が痛くないことを実感させてから、本当に鍼を打つと痛みを感じずに打つことができた例があるとのことです。

【鍼の痛み=ひびき】

それでは、鍼は全く痛みを感じないのか?というと少し違った痛みがあります。
ツボに鍼が届いた時、肩こりや腰痛のコリがほぐれた時に「ひびき」と言われるズーンと重くなる感覚が伝わってきます。
それまで刺された感覚がなかったのに「重い感覚がゆっくりとひびいてくる」のがひびきです。

ひびきと痛みの区分

感覚 方向 速度 内臓・器官との関連
ひびき 重だるい、水が流れる、虫が這う感じ 局所から末端および体躯に向かう二方向 徐々に、ゆっくり ある
痛み 電気が走る感じ 末端に向かう一方向 早い ほとんどない

出典:鍼灸の世界 呉澤森著 集英社新書

このひびきが来ると、治療が効いている証になりますので、この痛み(感覚)は全く心配ありません。私の感覚では肩甲骨のこりは程よいひびき。肩や腰は瞬間的にずーんと来る感覚。

日中での鍼の太さ

日本と中国では鍼の太さが違います。中国は、日本の鍼より太い鍼を使います。 そのため、刺した時に身体に入る刺激も大きいのですが、刺す時の痛みも大きくなります。

●中国の鍼でよく使う太さ :直径0.22ミリから045ミリ程度

●日本の鍼でよく使う太さ :直径0.16ミリから0.24ミリ程度

日本人の方が痛みに敏感で繊細だという理由。杉山和一先生も患者の訴えをたくさん聞いたからこその発明でしょう。

鍼を打つ本数

鍼を打つ本数は、患者の症状や治療方法で違う。全身に数十本使用するところもあれば、2~3本のところもあります。

肩こりや腰痛など具体的に症状が強くでている場合に、細い長い鍼。全身の自律神経調整に、何十本と鍼を打つなど様々なパターンがあります。

患者の体質によっても異なり、虚弱体質気味・細見で色白のようななタイプの患者さんには少ない本数が逆に筋肉質で声も大きいような方には、ある程度の本数や鍼の太さが必要などといった考え方もあります。この辺りは鍼灸師の考え次第。

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