デスクワーク・スポーツで、患部を少し熱を持つ場合に重宝する消炎鎮痛剤。いわゆる湿布薬。これ、様々な商品が登場しています。
その中でも、代表的な成分が「フェルビナク」と「インドメタシン」。商品名はバンテリン・フェイタスとして販売されています。このフェルビナクとインドメタシンの違いをご存じでしょうか?
左はフェルビナク配合のラクールテープ。右がインドメタシン配合の冷感ラクールシップ。
私も肩や肩甲骨のこりがつらい時に良く利用します。どちらを使っても効果はそれほど、変わらない気がします。
フェルビナクとインドメタシンの違いは?
<スポンサーリンク>
薬局の店員さんに聞いても、好みの問題ですという回答が多い。成分はそれぞれ違いますが効果に大きな差はない模様。痛みのもとになる「プロスタグランジン」の合成酵素を阻害することで痛みを抑える鎮痛剤。非ステロイド系の抗炎症薬。
下記に、学術的な内容を引用しておきます。湿布薬は根本的な治療薬ではありません。炎症を抑える機能を持つ薬だということをお忘れなく。
炎症が起きた患部では、アラキドン酸と呼ばれる物質をもとにシクロオキシゲナーゼという酵素が働いて、痛みの原因となる物質「プロスタグランジン」が大量に作られています。ボルタレンEX/ACの有効成分ジクロフェナクナトリウムは、シクロオキシゲナーゼの作用を妨げることによりプロスタグランジンの生成を阻害し、痛みをとり炎症を抑えます。ボルタレンEX
インドメタシン(英: indometacin)
非ステロイド性抗炎症薬の一つ。アラキドン酸カスケードにおけるシクロオキシゲナーゼ(COX)を阻害することによりプロスタグランジン類の生成を抑制することによって抗炎症作用を示す。また、抗炎症作用以外に鎮痛作用を持つ。CAS登録番号は [53-86-1]。プロドラッグとしてインドメタシンファルネシル(en)、アセメタシン(en)がある。
フェルビナク(Felbinac)
抗炎症、鎮痛作用を持ったフェニル酢酸系の非ステロイド性抗炎症薬である。皮膚から痛む患部に浸透し、酵素の1つシクロオキシゲナーゼに直接働きかけることで、炎症を引き起こすプロスタグランジンという物質の生合成を抑制する作用がある。肩・腰・関節痛などの炎症と痛みを抑える効果がある。CAS登録番号は [5728-52-9]。
フェルビナクもインドメタシンも、前は「医療用医薬品」として病院の処方薬。現在は、市販薬として販売されています。
【消炎鎮痛剤:承認の歴史】
- 1985年 インドメタシン
- 1994年 ケトプロフェン・ピロキシカム
- 1995年 フェルビナク
- 2009年 ジクロフェナックナトリウム
サロンパスに含まれているサリチル酸メチルは、更に昔からある薬。
消炎鎮痛薬の副作用について
ちなみに、ステロイド系は非常に優れた抗炎症作用を持つ一方、免疫抑制作用や副腎萎縮、胃腸障害、白内障、緑内障、ムーンフェイスなど多くの副作用があるため、非ステロイド系の抗炎症薬を頻繁に使う。長期間にわたってステロイドを大量投与することにより副腎萎縮が生じることがあるとのこと。
インドメタシンやフェルビナクは、非ステロイド系。とはいえ副作用もあります。消化器・呼吸器・筋肉などへの副作用や喘息のリスクがありますので、長期間の服用は避けておきたい。
- 痛みと鎮痛の基礎知識:鎮痛消炎薬の分類とそれぞれの副作用を詳しく分類
- ヤフー知恵袋:インドメタシンとフェルビナクの違いはなんでしょうか
バンテリンやフェイタスは有名ですね。効果に大きな違いはなく個人の好みということ。お好きな方をお試しください。肩や太腿はシップやテープ。背中や肩甲骨のこりには、ローションやゲル系のものが使いやすい。連続して使い続けると皮膚が赤くなったりかぶれたりしますので、連続使用はほどほどにしてください。