人の骨は連結して関節を作り上げています。ただし、骨同士が直接的にくっついているのではなく、靭帯や関節包により繋がっている状態。電車の車両と車両が連結部で繋がれているイメージ。
関節は、老化などで磨り減ったり炎症を起こしてリウマチ・五十肩などの症状を引きおこします。関節の仕組みを理解すると運動器に生じるこりや痛みのメカニズムを知る助けになるでしょう。
●正常な関節とリウマチの関節
出典:中外製薬ホームページ
関節の基本構造
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関節の骨と骨の連結部分は、関節包で包まれています。内部は関節腔という隙間で潤滑油の役目をする滑液(ヒアルロン酸やタンパクを含む)で満たされている。
骨同士が相対する部分は、軟骨が覆いクッションの役目を果たします。そして、骨同士は離れないように靭帯で結び付けられている。ゲル状の硝子軟骨により骨同士が接触するときの衝撃を緩和。
運動やぶつかり合いで相手の骨と自分の骨が当たると痛いですね。体の中で同じことが起きていても傷まないのは軟骨のおかげ。また、半月板は、関節腔内に存在する軟骨の一種で、関節の動きに合わせ、移動や変形し、関節が上手く可動するように機能。
プロスポーツ選手は、競技中の走る・止まるなど強い負荷がかかる動作をしたときに、靭帯や半月板を痛めやすい。骨に比べて靭帯や半月板は弱い存在で荷物同士を結びつけるロープのような形。成人の関節軟骨には血管が少なく滑液から栄養を補給。
膝や肘の関節は靭帯や半月板でしっかりと結び付けられているが、肩甲骨を中心に骨と筋肉が絡み合う肩関節は動きの自由度が高い。そのため肩関節は靭帯を痛めるより筋肉疲労によるこりや炎症が起きやすい。
人工関節手術も増加
年を取るとリウマチなど関節の病気になりやすい。そのため、セラミックや金属でできた人工関節に置き換える手術を行うことも多い。ジンマー株式会社は人工関節ドットコムを運営して普及活動中。