腕や肩を回すときには、意識しなくても肩周りとその周辺の筋肉が動きますね。大きな動きを担当する外側の筋肉(アウターマッスル)とバランスを取る内側の筋肉(インナーマッスル)が上手く動くことでなめらかな動きを実現します。
ところが、最近、この肩甲骨のこりに悩む人が増加。他にも、肩甲骨周辺が痛い・重だるい・違和感がある・詰まった感じがすると痛みやこりを訴える人が増えていることをごぞんじでしょうか。五十肩や肩コリとは、違う場所に症状が出て苦しむ人は多いのです。つらいのはあなただけではありません。
肩甲骨のこり:目次
肩甲骨のこり・背中がだるくてつらいのは肩甲骨と背骨の間の筋肉に原因
場所的には、ちょうど下記の画像で赤く囲った背骨と肩甲骨の間辺りです。もちろん、骨にこりが出るのではなく、両脇の筋肉に筋肉収縮・血流悪化・こりが生じるという症状。
この場所は、自分の手も届かないため、こりの部分を柱にぐいぐいとつらい場所を押しつけたり、マッサージで何とかほぐしている方がいらっしゃるかと思います。私もそうでしたが、手を背中にまわしてこの場所を触ると【こり固まった筋肉】に触ることが出来て指でぐりぐりと動かすと筋肉がごりごりと音を出して動きます。まるで棒が入っているかのように肩甲骨の間にこりが出来ています。
肩甲骨にこりが生じる原因となる主な筋肉
肩甲骨にこり・重だるさが生じるにのは、複数の筋肉が関係します。その中でも主な筋肉は以下の3つ。
- 僧帽筋:肩甲骨の上を覆う大きな筋肉。後頭骨から伸びており、肩全面にかぶさる形。
- 脊柱起立筋:僧帽筋の下にあり、後頭骨から骨盤までの間に背骨の両側に存在します。マウスやキーボードを使うとこりやすく、上図でも示している筋肉
- 広背筋:腕と腰を繋げる筋肉で、腕の動きが多いと、背中から肩甲骨にかけての後背筋にこりが生じます。
これらの筋肉にこりが生じると本当につらい。しかも、マッサージでは、その時は一時的に良くなってもなかなか完治しません。なぜなのでしょうか?
肩甲骨・背中のこりがだるいやつらい
背中がだるくつらいのは、表層の筋肉に加えて、奥にある筋肉のインナーマッスルがこっている場合が多い。表層の筋肉は、マッサージなどでほぐれやすいのですが、小さい動きを繰り返してインナーマッスルにこりができてしまうとマッサージでほぐしにくいのです。
背中がだるい方は、胸鎖乳突筋・脊柱起立筋・大菱形筋・小菱形筋などに血流不足やこりがあるケースがほとんど。一つの筋肉だけではなく複合的につらいからこそ痛みよりもだるさ・重さが生じています。
インナーマッスルのこりは、小さい動きを頻繁に繰り返すことで起きやすく、怪我など大きな原因があって生じるのではありません。日々の仕事や生活上の行動が複合して起きることが多い点もやっかいなところ。
特にパソコンを頻繁に使う方に肩甲骨のこりはできやすい。他の腰痛などの症状と併せてパソコン病の症状の一つと分類できます。ウェブデザイン・画像処理など、マウスを使って、細かい作業をする人は、特に肩甲骨と背骨の間にこりが出やすく、つらい症状に悩んでいる人は多い。生活習慣的にも現代人は、背中の筋肉=脊柱起立筋などを鍛える機会に恵まれず衰えがち。筋肉が弱ると姿勢が悪化しますし、少しと作業や動作で疲労が増して、だるさやつらさが出やすくなります。
筋膜と筋肉の癒着も
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かつては、身体のこりといえば、肩こりが主流で、肩のオモテにある筋肉をマッサージでほぐせば、良くなることがほとんど。しかし、インナーマッスルのこりは、マッサージを少々受けただけではほぐれません。肩甲骨のこりは、インナーマッスルだけでなく、筋肉を包む筋膜がスムーズに動かなくなり筋肉と癒着して、こりやだるさを生じている例も多いと言います。
パソコンやスマフォで手を使うことが多いと、手から腕・肩・背中まで繋がっている筋肉全般の癒着や固着でこりが生じるケースもあるため、つらいだるい個所だけをほぐしても効果が薄い例もあります。その場合は、手首・足首・首といった【首】をほぐすのが最適。
背中のこりを治療してだるいつらさを解消
肩こりなど「こり」の嫌なところは、内科や整形外科にいっても明確な病状や異常が検査ではほとんど出ません。こりがひどくなりすぎて、胃痛や呼吸器(肺や気管支)に影響が出る場合もありますが、その場合も肩甲骨と背骨の間にある筋肉をほぐさないと治りません。
ところが、病院では、検査の結果、異常がないと病気ではないということで、診療できない・ならないことが多いことが特徴。場合によってはストレスなどと片付けられてしまうこともあり、こんなにつらいのにと患者の訴えが届かないこともあります。
確かに動けない・外からも分かるなどというような病気ではありませんが、この不快感を抱えたまま生活していくのは苦しいものです。
この肩甲骨のこりを治療するためには、鍼治療が良く効きます。マッサージでは届きにくいインナーマッスルも鍼ならば届かせることができます。
背中や肩甲骨のこりに鍼(はり)が効果あり
ただし、こりを治療するために必要な鍼治療は微妙な力加減が必要で、少し難しい。そのため鍼灸学校でも教えないところがあります。深めに刺すと失敗した場合に、肺にダメージを与えることがごくまれにあります。
特に表層に刺す鍼なら良いのですが、インナーマッスルまで届かせるためには、少し深めに鍼を刺すことになりますので、十分な力量を持った鍼灸師に治療をしてもらう必要があります。経絡鍼よりも筋肉やこりを直接、ほぐす鍼が有効ではないかと思います。
肩甲骨と背骨の間の筋肉が棒状のようになっているとつらさやだるさが出ているはず。
パソコン病治療の専門家「治し家」では、この肩甲骨のこりを鍼で治療する事が得意です。
パソコン病のコリは、まず肩甲骨の下方にコリが出ることが普通の肩コリとは違うのです。
●肩甲骨下方」のコリと●「肩甲骨と背骨の間で肩甲骨の内側(2側、3側とよばれるところ)」に棒状のコリが出てきます。かどや式パソコン病療法
肩や背中から肩甲骨にかけてだるい・つらい症状の方に、おススメの鍼灸院です。
他の方法として、上手くツボ押しをすることやストレッチ・体操によって少しでも改善につなげることもできます。インドメタシン配合のシップも効果ありますよ。鍼灸や整骨院に通うと時間とお金がかかりますからね。背中にシップを貼るのも慣れてしまえば一人で貼ることができます。こりやだるさを我慢せずに、上手く活用してください。
肩甲骨はがしと呼ぶ、肩甲骨の可動性を良くして【こりをほぐす】体操・ストレッチも人気。
私は、普段動かさない方向に筋肉や骨を動かすことで、筋肉と筋膜・骨の癒着を剥がして血行不良を解消する方法を活用しています。
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